15年ドラフト1位のソフトバンク高橋が13日、筑後市のファーム施設で自主トレ初のブルペン投球を行った。捕手を立たせて直球のみのピッチングだったが、予定の30球の倍近くとなる55球をじっくりと投げた。

 「もう少し投げられるかな、という感じでしたけど。今日は(捕手を)座らせて投げるつもりだったんですけどね」。ライバル視する新人田中も同じ室内練習場でトレーニングに励む中、お先にとばかりに調整のギアを上げた。

 キャンプインまでに2、3度のブルペン入りを予定している。もちろん、捕手を座らせての本格投球。すでに帰省先の岐阜では6度のブルペン投球も行っており、はやる気持ちにブレーキをかけている状態。昨年は新人合同自主トレ初日に左すねに張りを訴え無念のリタイア。あまりにも苦い経験は2年目の最大のモチベーションだ。「去年は何もできなかった。できなかったことがいい材料になっています」。昨秋のキャンプではインステップを矯正し、大きな手応えをつかんだ。佐藤投手コーチも先発入りに太鼓判を押すほどのレベルアップぶりだった。

 「今季は1軍で投げるつもりです」。2年目の150キロ右腕はズバリ照準を定めた。【佐竹英治】