中日小笠原慎之介投手(18)が球界の底辺拡大に尽力する決意を明かした。18日、荒木らとともに名古屋記念病院を慰問し、10病棟を回って子どもなどの入院患者を見舞った。

 このオフ3度目の病院訪問。病気の子どもらと触れ合う機会を重ねるうちに、思いを強めていた。「今は日本の野球人口が少ないでしょう。そこをまず増やしたいと思う。僕が目標とされる選手になって、もっと野球を見てほしい」。もちろん病気と闘う子どもたちに「早く元気に」のメッセージも込めた。

 寄付など社会貢献活動への意欲がある。「(巨人)内海さんのランドセル寄付とかを小さい頃から見ていた。野球以外で貢献できるのはプロ野球選手のすごいところ」。自らがプロになり自覚が芽生えた。これから成績に見合った活動を少しずつ始めていく。

 野球の底辺拡大もその1つ。小学校時代の野球チーム、善行スポーツ少年団(神奈川県藤沢市)も人数不足に悩み、合同チームになる可能性があるという。地元出身のヒーローとして、野球教室や、自らの名前を冠した大会を設けるプランも披露。先輩の高橋も同じく同チームの出身で「一緒にやりたいですね」と貪欲に方法を探っている。

 「今は野球をやるしかない。今、寄付している人たちのように結果を残して、成功を収めたい」。昨秋に手術を受けた左肘の状態は日ごとに上がっている。キャンプは2軍からのスタートになるが、昨年のドラ1左腕が描く野球選手像は大きい。【柏原誠】