大谷は昨年8月にも、風邪で試合直前に出場を取りやめ、発表されていたスタメンが変更されたことがある。同チーフトレーナーは「移動の疲れも出たのかな」。テレビ出演、数々の表彰式出席などとトレーニングの両立。多忙なオフを経ての約10時間のフライトで、たまった疲れが噴きだしたのかもしれない。

 両足に張りも抱えており、ブルペン入り、実戦登板のメドも立っていない。WBCの出場が危ぶまれるような状況ではないが、予期せぬアクシデントに見舞われることの多い滑り出しとなった。だが、スタメンを変更し“早退”したのは、昨年の8月26日西武戦。その5週間後の9月28日同戦で、リーグ制覇を決める1安打完封勝利を飾った。WBC初戦のキューバ戦(3月7日、東京ドーム)も5週間先。侍ジャパン、大谷にとっては、不安なスタートも吉兆といえるかもしれない。