BCリーグ福島ホープスを退団した貴規外野手(24)が現役引退を宣言したことが4日、分かった。

 自身のブログを同日更新し「野球でプロに復帰することを卒業しました…。卒業と言ったら、奇麗事にしか聞こえないかもしれません。だけど、僕の中で本気で悩み、考えついた答えがこれでした」と書き込んだ。昨年に3度目のトライアウトを受験するも声がかからず、福島を任意引退で退団。プロ復帰の道を模索していたが、一区切りをつけた模様だ。

 同ブログでは、精神的な原因などで送球動作に支障をきたす「イップス」に、中学の頃から苦しめられていたことを明かした。10年には兄由規投手(27)の背中を追ってヤクルトに育成枠で入団。利き腕とは逆の左腕で投げる練習にも取り組んだが、送球面の不安が解消されず14年に戦力外通告を受けた。その後は福島で2年連続打率3割以上をマークするも、プロ復帰は実現しなかった。

 現在はアルバイトをしながら就職活動に取り組んでいる。ブログを通じて「野球で稼げなかった分、次に絶対に稼いでその仕事で胸を張れるようにするんだ!」と前向きに宣言。社会人としての第1歩を踏み出そうとしている。