関係者の話を総合すると、10日に1つの練習メニューを大野は通例に従い免除だと認識し、消化しなかった。だが朝倉コーチはそう受け止めず、直接とがめた。翌11日には罰則メニューを設けたことが、しこりになった。実は大野のメニューは11日も空欄。12日は内容が記載されたが、休日を経てもしこりが残ったまま、この日を迎えたようだ。

 朝倉コーチは大野が入団以来目をかけ、選手時代から時に厳しくあたることもあった。「兄貴分」のような存在。役職は昨年に続いて2軍だが、今キャンプは補助として1軍にいる。個人的にも脱皮を願う大野への思いが、話をこじらせた可能性がある。

 大野は開幕投手の最有力候補。立候補もしている。体は好調で、この日も101球を投げるなどキレのある動きを見せた。森監督は「(欄が)白くなっているからバレるんだよ。黒く塗りつぶしておけば何書いてるか分からんのに。何かあれば相談に来るでしょ。両方とも俺のところに来ていないから、向こうで解決するんじゃないの」と当事者間で解決するよう求めた。【柏原誠】