悔しすぎるアニキ超えになった…。阪神鳥谷敬内野手(35)が19日の中日2回戦(ナゴヤドーム)で連続試合出場を1767試合とし、金本監督の記録を超えて歴代単独2位になった。試合では2安打2四球と全打席で出塁。バットでの貢献が光っていたが、9回の三塁守備でゴロをファンブル。サヨナラ負けとなる失策を犯し、喜べない1日になってしまった。

 鳥谷は感情を押し殺すかのように、無表情のままバスに乗り込んだ。同点の9回裏2死二、三塁、1番京田の三遊間へのゴロをはじいた。すぐに一塁送球するも間一髪で間に合わない。サヨナラ失策で3位転落となり、「しっかり捕って投げていればアウトだった」と自らを責めた。1767試合連続出場を達成し、金本監督を抜いてプロ野球歴代単独2位に躍り出た1日。最後は悔しさだけが残った。

 「あの時はもう、試合に出続けるのはやめようと思った」

 今だから胸中を明かせる。連続試合出場中、身を引こうとした瞬間が1度だけある。15年6月21日の甲子園ヤクルト戦で背中に死球を受けた。数日たっても激しい痛みと腫れがまったく引かない。肋骨(ろっこつ)骨折。かつて腰椎や右肋骨を折りながらグラウンドに立ち続けた男も、さすがに限界を悟った。