巨人が四球禍に苦しみ、敗れた。先発田口が四球を積み重ねた。4回を除き、122球を要した6回まで自己ワーストの8四死球(7四球1死球)。警戒すべき山田、バレンティンに2四球ずつ与えたが、それでも多すぎる。田口は「早いカウントから勝負できなかった。変化球でカウントが取れなかった」と反省した。

 決勝点も四球が絡んだ。2番手篠原が7回1死でバレンティンを歩かせ、雄平に決勝弾を運ばれた。変化球でストライクが取れず、選択肢を狭められた直球を痛打された。育成出身右腕は「2軍でもずっと課題にしていました。直球しかないと1軍の打者にはああなる」と現実を知った。6回まで0-0で開幕から同一カードの4連続完封勝利の期待が高まる展開。だが40年に黒鷲がライオンを相手に達成して以来となる快挙に近づいているとは思えない重苦しさが漂っていた。

 高橋監督は田口に「点は取られていないので悪いとは言い切れないが、ちょっとね。継投になる? そりゃそうだろうね。何球になるのだろうと」と首をかしげた。打線への影響は「よく言うけど、言い訳にはならない」と切り離した。スコア以上に後味の悪い内容だった。【広重竜太郎】