大経大が大院大にサヨナラ勝ちで1勝1敗に戻し、優勝への望みをつないだ。

 4-1とリードしていた9回表1死から、3点を奪われ同点に追いつかれた。前日4日のサヨナラ負けがよぎるいやな展開だったが、9回裏に打線がつないで粘りの攻撃を見せた。2死満塁で途中出場していた植村滉人捕手(2年=関大北陽)が左前打を放ち、サヨナラ勝ちを決めた。

 植村は大学に入って初のサヨナラ打で「正直あまり覚えていません。ガチガチの自分と『打ったろう』という自分がいて、打った瞬間力が抜けました」と笑顔を見せた。

 山本和作監督(30)はハラハラしながらこの試合を見守った。勝利したことで優勝の可能性も残ったが「リーグ戦を通して無駄な試合はない。優勝の可能性があっても、なくても関係なしに1試合に全力を尽くしていく」と1戦必勝を誓う。

 山本監督就任1年目の昨年は春3勝9敗、秋4勝8敗だった。今季は現時点で8戦を終えて5勝3敗と昨年の勝ち数を超えた。1歩ずつ「勝てるチーム」に近づいている。