中日大野雄大投手(28)が、痛恨のサヨナラ満塁弾を浴びた。8回1失点と好投した先発吉見の後を受け、1-1の9回から中継ぎ2度目の登板。だが慣れない地方球場のマウンドに苦しみ、バレンティン、中村、西浦の3人に3四球…。2死満塁から、ストライクを取りに行った真っすぐを荒木に左翼席に運ばれた。

 大野は「ストライクが入らなくて四球で、話にならない。足を引っ張ってはダメ」と自らを責めた。前日13日は土壇場の9回にビシエドの逆転3ランで勝利。だがこの日は、ヤクルトに劇的弾でお返しされた。森監督は「(投入は)厳しい場面ではない。いい投手をベンチに入れている。そりゃみんな期待している」と厳しい表情だ。

 2年連続開幕投手も務めたが、6度の先発で未勝利3敗。志願してリリーフ陣に加わった。だが救援でも黒星を喫して0勝4敗だ。

 中継ぎで状態が上がってくれば、再び先発という案もあった。だが友利投手コーチは「いろんな事情があった。チョイスしたのは僕。僕のせいです。志願して中継ぎをさせて、こんな結果ですぐに(先発起用は)できない」と説明。今後も中継ぎ待機する見込みだ。

 大野は「やらしてもらっている以上は勝ちに貢献したい。しっかりと準備するだけです」と懸命に前を向いた。チームの借金は再び今季ワーストの10に膨らんだ。開幕から苦しむ選手会長が復調しない限り、チームも浮上できない。【宮崎えり子】