阪神が14日、3シーズンぶりとなる2桁貯金に到達した。悲願Vへ独走態勢突入をうかがうが、好調の理由を昨季のデータと比較して探ってみた。

 阪神は34試合を消化して22勝12敗の貯金10で首位。昨季の同時点は17勝15敗2分で3位だったが、主な攻撃面の数字で昨季との顕著な違いはない。チーム打率2割5分5厘→2割5分6厘、得点147→148、本塁打24→21、盗塁は同じ17個だ。

 今季の打線で目立つのは、相手の先発投手をただではマウンドから降ろしていない点だ。昨季は相手先発が無失点のまま降板したケースが5度あった。そのうち5月5日中日戦の小熊はアクシデントでの途中降板だが、4月6日の巨人戦では菅野に完封負け。同15日の中日戦でも先発ジョーダンら3投手に完封されたほか、広島黒田、DeNA井納にも7回無得点がありいずれも敗戦。

 だが今季は、4月25日のDeNA戦で浜口に7回途中まで無得点に抑えられ今季初完封負けした試合以外は、相手先発から必ず点を奪う粘りを見せている。特に、最近10試合では相手先発から4点以上奪ったケースが6試合と、奮闘する投手陣を打線も援護している。