日本製紙石巻(宮城)が、最速150キロのプロ注目右腕、宝利亮(24=近大)の5安打完封で初優勝した。

 今年から北海道大会と兼ねる東北大会は2年前、昨年とも日本製紙石巻は準優勝に終わり、三度目の正直だった。14年東京大会でも準Vがあり、JABA(日本野球連盟)大会に優勝するのは初めて。今季から指揮を執る前田直樹監督(38)は「ロースコアになると覚悟していた。ゼロに抑えたことが大きい」と、宝利の好投を喜んだ。

 立ち上がりが課題の宝利は初回に1死満塁のピンチを背負ったが、投ゴロ併殺で切り抜けて波に乗った。「ゲッツーになって冷静になった。1イニング1イニングを大切に投げた」と、2回以降は三塁を踏ませなかった。

 昨秋のドラフトは指名されなかった。前田監督は「志は1つ1つ高くなっている。本人がその気持ちを持っているのなら目指そうと」と、宝利のプロ入りをバックアップする。

 日本製紙石巻は優勝により、3年ぶりの日本選手権(10月30日開幕予定、京セラドーム大阪)の出場権を獲得した。