オリックスが泥沼から抜け出せない。最下位ロッテに今季2度目のサヨナラ負けを喫し、連敗は8に伸びた。同率だった日本ハムに抜かれて5位転落。5月は3勝18敗と、球団記録の月間19敗(03年8月)にあと「1」となってしまった。今月は残り4試合。連敗が続けばプロ野球記録の61年8月近鉄の22敗に並ぶだけでなく、最短31日に自力V消滅の可能性がある。

 あと1歩だった。7回に5安打をまとめ、4点ビハインドを追いついた。ただ8、9回に訪れた1死一、三塁の勝ち越し機を生かせず。9回は10日ぶり登板となった抑えの平野が清田にサヨナラ打を浴びた。福良監督は「いい粘りは見せたんだけどね…。いつも言うように追いついて追い越さないと」と悔しがった。

 指揮官は3回途中4失点KOを食らった山崎福に、異例となる試合中の帰阪指令を出した。「他のコーチからもそういう話が出たから、帰そうと。同じ失敗を繰り返している。話にならない」。厳しさを示し、打線の反撃を呼び込んだが、最後は力尽きた。

 それでも7回の1イニング4得点は今月初。久しぶりに反発力は見せた。「明日につながる攻撃はできた。つながりは出てきていると思う」と福良監督。自分たちの力を信じて、前に進むしかない。【大池和幸】