熊本出身の中日荒木雅博内野手(39)が、地元九州の地で2000安打達成に勢いをつける。交流戦開幕となる今日30日のソフトバンク戦(ヤフオクドーム)に向け29日、名古屋駅から新幹線で福岡へ向かった。偉業まで8本。「1本ずつ積み重ねてチームとしても勝ちたい」と勝利につなげる安打でカウントダウンを進める。

 先週は6試合で2安打とペースダウンしたが、「(福岡は)地元の熊本から近い。元気にやっているところを見せたい。2000安打だから余計に見てくれると思うし」と切り替えた。荒木の勇姿を見るため、ヤフオクドームに駆けつけてくれるファンもいるだろう。九州の空気を吸い、もう1度エンジンをかけ直す。

 パ・リーグ2位のソフトバンクと戦った後は、本拠地に戻りパ首位の楽天と当たる。プロ22年目のベテランは「チームも面白くなってきた。(これまでの交流戦に比べ)今年は一番楽しみかもしれない」と語る。開幕から苦しんできたチームの浮上の気配を感じ取っている。

 例年、交流戦で好成績を残すチームが波に乗る傾向がある。交流戦通算で勝ち越しているのはセ・リーグで中日(147勝143敗10分け)と巨人のみ。森監督も「後のこと、先のこと考えずに。これまでと同じように1つ1つしか考えていない」。28日に1日で最下位に逆戻りしたが、パ上位をたたいて再浮上のはずみにする。【宮崎えり子】