阪神の新外国人として、韓国・ハンファのウィリン・ロザリオ内野手(28)が有力候補に挙がっていることが24日、分かった。今オフは長打の打てる助っ人獲得が最大の課題。ロザリオは韓国球界で2年連続打率3割、30発、100打点の大台をクリア。4番候補に最適のスラッガーだ。

 V奪還の鍵を握る大砲の選定作業が一気に加速してきた。来季の新外国人として、韓国・ハンファのロザリオが有力候補に浮上。16年に移籍し、今季119試合で37本塁打、111打点を稼ぐなど2年連続で打率3割、30発、100打点以上の成績を残した。虎の助っ人野手は昨年のヘイグに続き、キャンベルも不発に終わった。1発で局面を変えられる外国人の不在が響き、広島の2連覇を許した。一塁を守るロザリオは4番候補に申し分のない長距離ヒッターだ。11月中は同球団に保有権があるため、本格交渉は12月以降になる。慎重に動向を見ながら、獲得に動いていく。

 金本監督はこの日、球団フロントに外国人の大砲獲得をあらためて熱望した。ゴルフの「オーナー杯」で四藤球団社長と同組でプレー。「出てないよ。補強の話とかは」とグリーン会談は否定したが、まだ見ぬ助っ人への大きな期待を隠さなかった。「外国人に守りを求めても、仕方がない。少々、守りに目をつぶっても、30発、100打点を打てる能力のある選手を求めているわけですから」。性格面については、「できれば、明るくて、チームに溶け込みやすい性格のほうがありがたいけどね」と陽気な助っ人像を描いた。ロザリオはドミニカ共和国出身で、その点でも期待できそうだ。同郷のマテオ、ドリスもいるため、パフォーマンスを発揮する環境は整っている。

 ただし、ロザリオはメジャー復帰も選択肢に入れている情報もある。国内他球団も調査している可能性は十分にある。このため、昨年からリストアップしているロブ・セゲディン内野手(29)ら他の外国人野手も水面下で調査中。谷本球団常務は「鋭意、努力している。大詰めは大詰めだけど、発表するにはまだ早い。かなり絞れてきている」と話した。チームは若手の底上げに力を注ぎ、中谷、大山ら長距離ヒッターが成長しつつある。ここに打てる助っ人が加われば、戦力は格段に上がる。ロザリオ獲得が実現すれば、13年ぶりのリーグ制覇に大きく前進する。