姿勢を正し、激戦区を突破する。西武木村が22日、今季3戦目の紅白戦の5回に三遊間をしぶとく抜く左前打。ここまで計6打数4安打と好調で「(打撃の)形が安定してきている。自分の間で打席に立てています」とうなずいた。

 課題の打撃克服へ、自ら考えてフォームを修正した。オフに自身の打席動画を繰り返しチェック。左足を大きく上げていたことで「上体が後ろに倒れ気味になったり、前に突っ込んだり安定していなかった」。今季は左足の上げ幅を小さく変更し「姿勢を真っすぐに保つこと」を意識。目線のブレがなくなった。この日の安打はバットの先。打ち損じも、自分のタイミングで打てているからこそ、ヒットゾーンに転がった。

 昨季もシーズン前は好調だった。開幕スタメンに名を連ねたが失速。「どうしてもヒットが欲しくなって、フォームを気にしすぎてしまった」と、打率2割1厘に沈んだ。外野の定位置は、秋山、栗山、松井、金子侑、外崎らと戦いを勝ち抜かなければならない。グラブに刺しゅうされるのは、母校埼玉栄の校訓「今日(こんにち)学べ」。明日に甘えず、今日やるべきことは、今日やる。「この状態をシーズンにつなげられるように、毎日努力するしかないです」と力強く誓った。【佐竹実】