ソフトバンク一昨年のドラフト1位右腕、田中が24日、開幕1軍入りへ最後の紅白戦で結果を出した。紅組の4番手で2回を投げ、2安打を許しながら無失点に抑えた。

 「あまり充実感は感じていないけど、結果として2回を0点に抑えられたのはよかったと思う」。低めへの力ある直球が決まり、4つの三振はすべてストレートで奪った。本多には角度のある低めの直球を投げ込み、この日最速の149キロもはじきだした。「自分の中ではまだよくなると思う。今日以上のピッチングができるように頑張りたい」。昨年の悔しさがバネになっている。「失うものは何もないので、どんな形でも開幕1軍を勝ち取る強い気持ちでやっていきたい」。20日の社会人JX-ENEOS戦(生目第2)では2回1安打ながら、暴投などが絡み1失点。首脳陣にアピールできなかっただけに“再戦”で結果を出した。2年目の雪辱を誓う田中の投球に、工藤監督も及第点を与えた。「いいボールもあったし、前(20日の登板)よりはよかった。対戦した打者に聞いても、腕の振りよりもボールが来ていた、と言っていたしね」。期待の右腕にようやくエンジンがかかってきた。【佐竹英治】