史上3人目の高卒新人ゴールデングラブ賞を目指す。中日の新入団選手発表が8日、名古屋市内で行われ、ドラフト1位の大阪桐蔭・根尾昂内野手(18)が「(取りたいのは)ゴールデングラブ賞」と宣言した。高卒新人では88年中日立浪、99年西武松坂以来の快挙に挑戦する。

会見場は仕切り板を外し、昨年の1・5倍に拡張され、報道陣も約200人と熱気にあふれた。注目を一身に受けたのは根尾。初めて背番号「7」のユニホームを着て登壇。投手との二刀流と決別し、プロに飛び込むゴールデンルーキーは「守備と走塁をアピールしたい」。現在も大阪桐蔭グラウンドで下級生の練習が終わってからノックを受け続けており、新たなステージへの準備に余念がない。

派手な活躍だけでなく、チームの勝利に貢献することが最も重要と認識している男らしく、守備へのこだわりをのぞかせる。「(ゴールデングラブ賞は)リーグで一番守備に貢献した人に与えられる。今はまだ上の人たちがいるけど、取りたい」。高卒のくくりを外しても、過去9人しか成し遂げていない新人での同賞受賞。言葉に熱が帯びた。

大阪桐蔭でともに戦ったロッテ1位の藤原や、日本ハム1位の金足農・吉田ら同期へも「誰にも負けたくない」とライバル心を隠さなかった。竜の7番を背負う根尾が、大きな目標を掲げ、プロとしての第1歩を記した。【伊東大介】

◆新人のゴールデングラブ賞 過去は79年高代(日本ハム)80年木田(日本ハム)81年石毛(西武)88年立浪(中日)90年古田(ヤクルト)98年高橋由(巨人)99年上原(巨人)松坂(西武)01年赤星(阪神)の9人が受賞。高卒新人は立浪、松坂の2人。遊撃手は高代、石毛、立浪の3人。