阪神は5-0のゼロ封勝ちで首位をキープした。矢野燿大監督(52)の一問一答は以下の通り。

-伊藤将が大きな働き

矢野監督 なかなかこっちにチャンスがありながら点を取れない状況で、それも(リードが)1点やったからね。なかなかずっと苦しい投球になっていたけど、本当に粘りに粘ってくれた。マサシ(伊藤将)とリュウ(梅野)と。2人でしっかり粘ってくれたのが1番大きな勝因だね。

-6回表1死二、三塁で伊藤将を打席に立たせた。チーム事情も踏まえた

矢野監督 もちろん、こっちもいろんなことを考えているんやけど。マサシ(伊藤将)に任せようっていう…。

-7回は就任以来初めて自らマウンドに。気持ちの部分か

矢野監督 それしかないし。俺の中で、交流戦の時の(西)勇輝からサダ(岩貞)にスイッチしたところでも、後から思えば「あそこで俺、マウンドに行けば良かったな」という自分なりの反省があって。俺がマウンドに行って何ができるわけでもないけど、応援することしかできないけど、今日もマサシに何とかもう1人頑張ってほしいところやったから。行って、結果が今日みたいに抑えてくれて最高の形になったけど、打たれることがあっても、お互い「よし、もう1回頑張ろう」という気持ちだけを作りに行くというのも大事というか。それぐらいしか俺はできないけど。そのために行った。

-5回は遊撃中野にビッグプレー

矢野監督 あ~あれはデカかったな。聞いたら、あいつは(三走)坂倉が動けてないのが見えていたって言うから、それは大したもんやと思う。ベースを踏んで、ホームに行っているのが見えたって言うから。ああいうプレーっていうのは野球センスというか視野の広さっていうか。そういうのがないとなかなかできないプレー。普通にファースト(送球)って決まり事のように行ってしまっていたら1点が入っていたからね。あれは本当に素晴らしい超ファインプレーやと思う。

-あまり見ないプレー

矢野監督 そうやね。だから準備もあったと思うんやけど。そういうところもあるんやなっていうのを見せてくれたプレーやったね。

-中野は久々の安打も出た

矢野監督 うん、その技術的っていうよりは疲れとかそういうところでちょっとバットが振れなくなるし、体重も落ちていると思うし、そういうところで出ていないけど。ヒットが出るのが1番の薬になるんで。そういうところでは守備でもいいプレーをしたし、ヒットも出たんでね。何でもいいんで、きっかけにしてくれたら嫌な打線になると思うんで。

-佐藤輝も3安打

矢野監督 まあ昨日ね、スタメンを外すことでバッティング練習で試すことができて、最後は本人的にもこういうので行くという話をしていたので。バッティング練習もこの2日間、内容もいいし。そういうところでは昨日そういうきっかけみたいなものがあった感じはあった。それがすぐに結果に出たというのは、本人も迷いなくこうやって打っていこうという気持ちに変われる。そういう3本になったかなと思う。

-スタメン落ちのサンズは休養もあっただろうが

矢野監督 ジェリー(サンズ)もね、もちろんスタメンから外して悔しさもあったと思う。バットでぶつけてくれるというのは本当にチームとして1番歓迎するところ。ベンチでも声を出したり、チームメートにアドバイスを送ったりしてくれる。試合に出ている時もそうだけど、出ていない時もそうやってやってくれているし、今日も1本出たんでね。ジェリーにとっても、外国人選手の競争というところでも大きな1本だったと思います。

-シーズン通して戦う上で、坂本がメダル作ったり一体感がある

矢野監督 本当に俺、今のチームがすごく好きで。出ているヤツはもちろんやし、出ていない時の選手が何かベンチでもすごく声を出しているし、コーチもめちゃくちゃ声を出してくれるし。俺の大好きなチームになってきていて、誠志郎(坂本)とかジョー(北條)とかもそうやけど、出ないヤツも何かチームにできることあるんちゃうかというのを考えてやってくれるのは本当にこう、目指すチームというか、そういう風になってきているんでね。それぞれ役割は違うし、試合に出たい気持ちもありながら、そういう風にやってくれるのは、チームを預かる立場としては助かる。本当にいいチームになってきている。