<巨人6-5阪神>◇10日◇東京ドーム

 阪神金本知憲外野手(41)が8日の広島戦に続き、1試合3本塁打を放った。だが、勝てない。昨季終盤に直接対決で7連敗を喫した巨人を相手に、阪神は惜敗した。

 3、6、8回と金本に3打席連続本塁打が飛び出した。だが、そのうち2本がソロ。1~3番が2度しか出塁できなかった。和田打撃コーチは「点を取ったと言っても、カネ(金本)でしか取っていない」と主砲に頼り切りの打線を嘆いた。

 真弓新監督、ナインとも「打倒巨人」を強く意識し、今季を迎えた。だが、気合が空回りするかのように、守備が乱れる。3回には関本の失策が失点につながり、6回2死一塁では右翼フェンスに当たった打球の処理をメンチが手間取り(記録は三塁打)、一塁走者の生還を許した。同点に追い付いた直後だっただけに、痛すぎるプレーだった。

 指揮官の掲げる細かい野球が、宿敵相手に全くできない。真弓監督は悔しさを隠すように「4番が3本打っているんだから、勝たないと。とにかく1勝したい」と淡々と話した。苦手意識を早くぬぐい去りたい。

 [2009年4月10日23時4分]ソーシャルブックマーク