ロッテ井上晴哉内野手(24=日本生命)が、やってのけた。12日、チーム最初の紅白戦でランニング本塁打を放った。

 7回1死走者なし。中後の内角直球を右中間へはじき返した。高い放物線の当たり。中堅手の伊志嶺が捕球できず、ボールを蹴っ飛ばしてしまうと、井上は懸命に走った。「監督さんからも全力疾走を徹底しろ、とあった。フライが上がったら、とにかく走ろうと思ってました」。そのかいがあって本塁まで到達した。

 この日は4番一塁で先発出場すると2安打2打点。「4番としてこだわってきた部分なので、走者を返すことができて良かった」と、4回2死二塁での適時二塁打を喜んだ。アジャというニックネームで話題を集めてきたルーキー。この日の朝にはアップ場所を間違えて迷子になるなど、まだ初々しさもあるが、バットを持つと頼りになる。伊東監督も「絶好のネタができたね。たいしたもん」と褒めた。