巨人と、元巨人球団代表兼GMの清武英利氏(63)との間で争われている、動産引渡請求事件の証人尋問が26日、東京地裁で行われた。

 訴訟では、清武氏が11年11月に同職を解任後に持ち出したとされる、球団の機密文書4点の引き渡しを巨人側が求めている。

 尋問では新事実が判明した。清武氏は12年8月8日、機密性の高い文書などを画像化してハードディスクに取り込み、翌9日、取り込んだハードディスクを持ってシンガポールへ渡り、私的に交流のあった女性のパソコンにコピーしていた。

 清武氏は12年10月には女性と婚約状態にあり、現在は再婚している。フォルダーには、選手の個人情報、編成、補強方針など数百点が保存され、ファイル数は約2万9000点に及んだ。

 調査には、電子データを専門技術で分析する「デジタル・フォレンジック」という手法が採用された。結果、膨大なファイルが女性のパソコンにコピーされていることなどが分かった。