元巨人球団代表兼GMの清武英利氏(63)の解任を巡る訴訟で、同氏と、渡辺恒雄球団会長(88)の証人尋問が5日、東京地裁で行われた。

 2011年11月11日、清武氏は会見を開き、コーチ人事に関する渡辺会長の発言など内幕を公表。自身の解任は不当だと主張している。

 巨人側は、この会見が清武氏の独断で行われた上、重要な秘密情報を暴露して損害を与えたと主張している。

 この日の尋問で明らかになった、会見に至るまでの経緯と双方の主張は以下の通り。(「渡」は渡辺会長、「清」は清武氏、「桃」は桃井社長。日時はすべて11年)

 ◆10月20日

 「2012年コーチ人事案」を紙にまとめ、渡辺会長に提出。

 渡

 「決定でない。紙を置いていかれただけ。原監督とも話をしていない」。

 清

 「会長に報告した。了解は必要ない。過去に1度も、否定はなかった。自分の仕事で、確定人事」。

 ◆11月4日

 CS第1S敗退を受け、渡辺会長と原監督が会談。江川氏招聘(しょうへい)プランが出る。

 ◆11月7日

 人事の混乱が明るみとなり、桃井社長が辞表を持って渡辺会長と会談。説得され翻意する。その後、球団の社長室に戻った。清武氏は、社長室で行われた桃井社長との会話内容を録音していた。

 桃

 「非常にひきょうだと思う。『江川君を呼びたいようだ』と伝えると不満そうで、我慢ならない様子だった」。

 清

 「11月5日に(処遇は桃井社長に)準じます、と話していた。翌日以降、桃井さんの様子が変わった。何か押し付けられているのでは、今日は録るしかない、と思った」。

 ◆11月11日

 会見当日の午前中、渡辺会長との電話内容を清武氏が録音していた。

 渡

 「彼が、意図的に、録音していた。“隠しどり”していた。猫なで声で『ありがとうございます』と、2回、言っている。引っ掛け、二重人格でないか、という印象を持たざるを得ない」。

 清

 「(どこから電話したか)言えない。協力してくれた人に迷惑がかかる」。