<オープン戦:ヤクルト0-2オリックス>◇11日◇神宮
オリックス最大の補強は、オレだ。カブレラ自身ははあまり関係のない因縁を、バットで振り払った。2回表無死一塁。リオスのスライダーを左中間へシバキ上げる。打球はスタンド最上段に突き刺さる140メートル弾。オープン戦2本目のアーチは、広くなった神宮球場でも全く問題ない飛距離だった。
「米国でプレーしていた選手は一塁走者がいる場合、内に強い球を投げてゴロを打たせようとする。内角を待っていたがスライダーが甘く来た」。1球目は内角を攻められたが、2球目の甘い変化球を逃さなかった。
昨年末にチームはリオス獲得に動いていた。だがヤクルトとマネーゲームになることを避けて撤退。その後、外国人投手補強を画策し続け、結果はパウエル問題に発展した。むろん、カブレラは、リオスを巡る両球団の過去について「フロントのことはどういう風にしていたか知らない」という。それでも、関係者にとっては、球団が背負った重苦しさを払いのける一発となった。
好調さは体に表れている。食事制限や毎日45分のバイク運動などで体重は前年から10キロ減。来日2年目の02年に日本記録タイの55本塁打を放ったときと同じ、110キロをキープしている。「ラストイヤー(去年)は横綱。56本塁打を打ったらみなさん(報道陣)をパーティーに招待します」と気分も乗っている。【今井貴久】



