浦和学院は4番内藤蒼捕手(3年)の大技小技で、関東第一に7-0と8回コールド勝ちし、4年ぶり決勝進出を決めた。

初回1死一、三塁の好機で内藤への指令はスクイズだった。「打ちたい気持ちもあったがチームのため。失敗しても最低限外野フライは打てるという余裕があった」。ボール気味の球に冷静に食らいつき、一塁線へ絶妙に転がして、敵失も誘って貴重な先制点をもぎ取った。今冬、4番でありながら「引き出しを増やしたい」とセーフティーバントなどの小技を貪欲(どんよく)に磨いてきた成果が生きた。

6回には、1死一塁から11号2ランをZOZOマリンの左翼席へ運んだ。1-0と緊迫した展開。前の打者がバント失敗した直後だった。「自分が打たなければズルズル相手の流れになる」と強い覚悟で打席に入ると、狙い澄ました内角低めスライダーを強振した。試合を決定づける1発に「プロの球場で本塁打を打てて、ダイヤモンドを1周できて本当に気持ちよかった」と笑みがこぼれた。

長野から「挑戦したい」と浦和学院の門をたたいた。もともとは外野手だったが、高校入学後に捕手へ転向した。森大監督(35)は「もがきながら、ここまで来た努力派」と評価する。厳しい練習で体重を12キロ増やし、強肩強打のプロ注目捕手へと駆け上がった。進路はすでにプロ1本を公言している。「もっと引き出しを増やしたい」と貪欲だ。

決勝の相手は、昨春の関東大会準々決勝で2-3と惜敗した横浜が相手となる。森監督は試合後のミーティングで「悔しい思いをぶつけてガチンコ勝負しようぜ」とナインを鼓舞した。

◆内藤蒼(ないとう・そら)08年4月26日、長野県生まれ。小学1年から野球を始め、野沢中では小諸シニア所属。浦和学院では外野手から捕手へ転向し2年秋からベンチ入り。高校通算11本塁打。遠投115メートル。181センチ、88キロ。右投げ右打ち。目標は巨人山瀬。