<ロッテ5-4ソフトバンク>◇6日◇千葉マリン

 ロッテ西岡剛内野手(23)がプロ初のサヨナラ打を放った。ソフトバンク戦の9回裏、4-4の同点に追いつき、なおも2死満塁から左前へポトリと落とした。4日のソフトバンク戦から2年ぶり3番に座り、前の打席まで打率1割6分7厘と結果を残せなかったが、最後に大仕事をやってのけ、チームは最下位から脱出した。

 実は、西岡の心臓はバクバクだった。そう感じさせまいと、切れ長の目でマウンド上のニコースキーをにらみつけた。同点で迎えた9回裏2死満塁。カウント1-1から133キロカットボールをがむしゃらに振った。いい角度で上がった打球は風で戻され、レフトの芝生の上で弾んだ。サヨナラの走者今江が生還したのを確認すると、一塁を回ったところで同点適時打を放った田中雅と抱き合った。

 西岡

 サヨナラ打は小学生の時以来です。いつもああいうところで力んで失敗するんですよ。今日も力入りました。

 冷静になれたのは、師匠である高橋打撃コーチのひと言だった。打席に入る前に「いいスイングできているから力を抜いていけ」と言われ、気負いが抜けた。4日のソフトバンク4回戦から、福浦とズレータが2軍降格し、2年ぶり3番昇格。今季1番で3割8厘だった打率は、3番になって2割3分。「3番は福浦さんの席。僕はまだ違うと思う」と戸惑いもあったが、最後の打席は自信を持って結果を出した。

 私生活では開幕前、女優のさくらと2年間の交際にピリオドを打った。3年ぶり日本一と北京五輪金メダルを狙う今季は、いろいろな面で例年以上に野球に集中しているが、この日ばかりは友人たちと夜桜見物に出掛け、プロ初のサヨナラ打の美酒に酔った。チームも2勝1敗とソフトバンクに勝ち越して最下位脱出。西岡のひと振りがきっかけとなり、ロッテ打線も開花といきたいところだ。【鳥谷越直子】