<ソフトバンク3-8西武>◇11日◇福岡ヤフードーム

 ソフトバンクが、エース杉内俊哉(27)で再び借金生活に入った。7回だった。杉内が1死二、三塁からG・G・佐藤に、一塁側フィールドシートへと飛び込む不運な2点二塁打を打たれると、王監督はついにベンチを出た。7回途中8失点KO。杉内にとっては栄えある開幕投手を務めたプロ7年目で、自己ワーストの大量失点だった。「杉内が8点も取られちゃしゃーないな。エースと言えどもこういうこともある」。投手交代を告げた王監督は、落胆ぶりを示すようにそのままベンチ裏へと姿を消した。

 不可思議な投球だった。杉内は西武打線から降板する7回まで毎回の12奪三振を記録。球威もスピードも、変化球のキレもあったが、その一方で、自己ワーストタイの10安打を許し、8失点だ。「8点取られたらへこむね、さすがに。三振が多くても、安打を多く打たれたら話にならない。4回?

 勝負を急ぎ過ぎた」と杉内は悔しさを言葉の端々ににじませた。4回2死三塁から9番赤田に四球を与えた。「片岡が合っていたから何とか赤田で切りたかった」。1番片岡にはここまで2打数2安打。不安的中。片岡から3連続短長打を浴び、4点を失った。

 試合前、王監督はこの日、出場選手登録を抹消したニコースキーを例に、投手陣に苦言を呈していた。「捕手も含めて、基本的に投手は攻めないとね。結果はいずれにしても出るんだから。いい結果を出そうとするのは必要だが、先に考える必要はない」。杉内の4回の失点劇は、まさにその言葉通りだった。

 首位西武にこれで3連敗。今季最大の3ゲーム差に広げられた。「あのとき、杉内が耐えてくれたら行けたんだが…。松中にいい当たりが出てきているし、これから先、流れはどんどん来るだろう。ここは我慢、我慢だね」。抑え不在、中継ぎ陣の崩壊に、エースの大量失点。王監督の不安の日々が続く。【中村泰三】