<オリックス7-6ロッテ>◇7日◇京セラドーム大阪
生涯初の歓喜だった。延長10回裏無死一、三塁。オリックス大引が荻野のフォークをはじき返す。プロ初、いや学生時代を含めても公式戦では初めてのサヨナラ打。一塁ベース付近で同じ年の坂口が飛び込んでくる。押し寄せるナインからペットボトルの水を大量に浴びせかけられた。
ヒーローインタビュー後には「すみません」と、びしょびしょのユニホームを着替えにロッカー裏へ走った。1分もしないうちに戻ってきた。「フワフワしてます。自分が出れば(1番)坂口が調子いいんで、絶対得点が入ると思っていた」。
打率1割台に低迷し続けてきたが、この一打で2割台に乗せた。「苦しかったですけど、頑張っていればチャンスが来ると思っていた」。打撃練習から右方向の打球を意識し、下半身からボールをとらえていくことを心がけていた。
先発小松の乱調などで6回表までに5点差をつけられた。だが6回に1点を奪うと、7回には日高、大引の連続二塁打で3点差。さらにカブレラの適時打などで1点差とし、8回には下山が同点打。ベンチの北川がムードメーカーとなった。大引は「凡打しても次がある、と激励してくれる。みんなで戦っている気持ちだった」と振り返った。
今季初のサヨナラ勝ちと3連勝に、コリンズ監督も「私が2年指揮した中で、1番誇りに思える試合」と目を細めた。最下位だが、9連戦を5勝4敗と勝ち越した。それでも指揮官は「うれしいが、もう次のことを考えてる」と手綱を緩めない。【今井貴久】



