<オールスター:全セ11-6全パ>◇第2戦◇1日◇横浜
全セの中日荒木雅博内野手(30)が3安打3打点をマークし、中日勢8年ぶりのMVPに輝いた。4回に左越え2点打で勢いをつけ、5回に左翼へタイムリー二塁打。7回には右前打を放ち、広角に打つ技術を見せつけた。守っては二塁で先発し、9回は一塁へ。北京五輪でもユーティリティーぶりを発揮し、金メダル獲得へのスパイスになる。試合は全セが11-6で打ち勝った。
荒木がお立ち台ではにかんだ。初めての最優秀選手賞。「(横浜)内川がMVPと思っていたのでびっくりしています。うれしいし、気持ちいい」。表彰式後には落合監督に「おめでとう、何か置いていけ」と冷やかされたが「何も置いていきませんよ」と笑って言った。
球宴前には「おれにバットはいらないよ」と自分の足を指さしていたが、この日は大暴れした。4回1死満塁から左翼フェンス直撃の2点適時打。もう少しで満塁弾という当たりだったが「僕はホームランはないので、あれで十分」。5回には左翼線に適時二塁打、7回には右前打を放った。4打数3安打3打点の活躍で賞金300万円を獲得。「強烈なホームランを打つとかはないから、コツコツとこういう形しかない。僕はポジション的にMVPをもらう立場じゃない」と苦笑いした。
前半戦は打率2割5分1厘と低迷した。「この成績で代表に選ばれるということは、レギュラーじゃない。自分は足と守備を求められている」と自覚している。7月中旬には五輪に向け外野用グラブを新調。黙々と打撃マシンのボールを受けて、形を整えた。「外野の守備に慣れるには時間がかかる。代表合宿にいっても居残り練習。結局チームにいても代表にいっても同じなんだよね」。春季キャンプでは球場で10時間過ごす日もある“練習の虫”は、そう話す。
北京五輪では内外野に加え、代走、犠打などの役割が求められる。前日7月31日には落合監督の指令で球宴での送りバントにトライ。この日は9回に外野用グラブをはめて一塁の守備にもついた。「北京でも何かあった時には打てればいいし、調子は上がっていると思う。これから気を引き締め直して、北京で必死に頑張っていきたい。何とか金メダルをとりたい」。最高の形で弾みをつけて、2日からの代表合宿に臨む。【益田一弘】




