<阪神0-4横浜>◇16日◇京セラドーム大阪

 節目の記録を勝利で祝えなかった。横浜のルーキー桑原謙に完封を献上。悔しい1日が終わり、金本は冷静に話した。「(桑原は)良かった。どのボールというより、全部の球が動いていたしな。今日は本当にピッチャーが良かった。良かったから抑えられた。しょうがないよ、今日は」。

 終盤に2安打を放ったが、最初のチャンスをつぶしていた。2点を追う4回2死三塁。フルカウントから、外角低めのフォークで二ゴロに仕留められた。悔しさは残るが、今後に響かない完敗ととらえ、すぐに気持ちを切り替えた。

 前日の同カードでは、大量点差の9回にビーンボールまがいの内角攻めを受けた。バットを放り投げ、ヘルメットをたたきつけ、怒りも口にした。一夜が明けたこの日も、相手捕手の相川から謝罪はなかったという。「そんなん何もないよ」と不敵に笑い、さらに闘志を高ぶらせていた。

 だが返り討ちにあい、完封負け。記念日を飾れなかった。この日、史上39人目の通算2000試合出場を達成。だがチームが勝てず「別に何もないよ」。悔しさは自分で晴らすしかない。【佐井陽介】