<巨人3-2横浜>◇27日◇東京ドーム
2位巨人に自力優勝が復活した。2-2の同点で迎えた横浜戦の8回、代打大道典嘉外野手(38)が決勝の2号ソロを放って3連勝を飾った。大道は6月のソフトバンク戦でも9回2死から代打で同点ソロを放って逆転サヨナラ勝ちにつなげており、必殺仕事人ぶりを再び発揮した。首位阪神が中日に敗れて3度目の優勝マジック消滅となり、巨人は阪神とのゲーム差を再び7に縮めた。
代打大道は全力疾走した。同点の8回裏1死。横浜小山田のスライダーを狙い打ちはしたものの「こすり気味だった」。一塁を回ってもスピードを緩めない。「(チーム一俊足の鈴木)尚広ばりの走りだった。見間違えるくらいの」。だが打球は失速などしなかった。
バックスクリーン左でボールが弾んだ。「入るのか…」。振り返り、一塁側ベンチを指さしておどけた。原監督も小首をかしげて迎えた。信じられない38歳のパワーで巨人に自力Vが復活した。
同級生の阪神桧山を抜き、代打本塁打13本で現役単独トップに立った。「ボクの方が代打の実績は上。超えて良かったよ」。ごきげんな独演会が終わらない。おおいに笑わせる中に、“極意”3カ条が巧みにちりばめられていた。
(1) 洞察力
「昨日二岡の打撃を見て『これだ』と。どこか?
言えないな。言えないけど間合いとかタイミングだね。18年前くらいにやっておけば良かった。21年目でやっと、ね」。
(2) 体調管理
「体重は非公開。言えないね。ダイエット仲間の阿部とは、北京に行っても毎日メールしてた。やせずに帰ってきてホッとした。効く漢方も買ってきてもらって。体にキレ?
そうそう。ボクらの1キロは普通の人の5、6キロ。できる限り続けたいね」。
(3) 準備
「小山田はスライダーが得意なのに、前の坂本には真っすぐばかり。9割スライダー系と思った。代打は1球ファウルすると(狙いを見透かされ)終わり。3回くらいから準備する。納得する準備を」。
仕事人の一振りで60勝到達。阪神に7差とじわり迫った。原監督は「徹底したミーティングを行った。それを実践してくれた」と賛辞を惜しまない。大道は「最近、面白いヤツが増えてきた。これからもベンチを盛り上げていきたい」。卓越した技術、読みとは対照的に、最後まで豪快だった。【宮下敬至】



