<西武7-2楽天>◇27日◇西武ドーム

 おかわりごっちゃんです。本塁打争いのトップを快走する西武の中村剛也内野手(25)が4回に33号2ラン、5回には34号3ランを放って楽天を粉砕した。今季5度目の1試合2発だった。中村に乗せられるように6回には細川も13号ソロを打ち、チームの本塁打数は12球団でリーグ断トツの166本と破壊力は増すばかり。ソフトバンクがオリックスに敗れたことで、優勝マジックは23となった。

 2打席連続オーバーフェンスの味は格別だった。中村は軽い足取りでベンチに戻ると、どっかりと腰を下ろした。「今はしっかり振ればフェンスを越える気がする」。ものもらいの左目も何の。「もともと視界が狭いから」。細い目をさらに狭めて相好を崩した。1点リードの5回2死一、二塁。楽天朝井の142キロを完ぺきにとらえた。左中間に飛び込む34号3ラン。今季5度目の「おかわりアーチ」で5打点を稼いだ。

 1点ビハインドの4回は無死一塁で朝井の初球スライダーを左翼席へ飛ばした。「うまく引っかかってくれました」。今月に入って10本目の本塁打。オリックス・ローズに3本差をつけるキング独走の2発。ボールが自然にバットに乗ってくれる。好調さを実感させるコメントが相次いだ。

 最近の中村は、先月結婚した夫人が握る特大おにぎり3個を持参して球場入りするのが習慣だ。同僚からは「トイレットペーパーみたいな大きさをパクついている」との証言も聞かれる。中村は「なめこが最高にうまいんです」とのろけるが、愛妻おにぎりも好調の確かな支えになっている。

 中村に続けとばかりに6回には細川が13号ソロを放った。チーム本塁打166本は12球団1位。2位巨人に44本差をつける強力打線は、就任1年目の渡辺監督が目指す形でもある。「黄金時代の西武球場が連日満員だったのはホームランを打つ選手がたくさんいたから」。7年目の中村は今季がレギュラー初年度。不振に陥っても、失策を重ねても渡辺監督は「今年1年が中村の野球人生の試金石」と起用にこだわっている。

 優勝マジックは2つ減って「23」。チームもラストスパート、中村も最後の量産態勢に入った。「タイトルは意識しています。取れるときに取りたいです」。堂々と本塁打キング奪取も宣言した。ストレートに自分を表現し、迷いなくフルスイングする姿勢が中村の強みだ。【山内崇章】