<阪神7-5巨人>◇29日◇甲子園

 巨人は負けられない阪神との3連戦初戦で「なぜ?」のオンパレードだった。今季わずか3度目の先発となる金刃憲人投手(24)が、大一番のマウンドに立って4回5失点。原監督は「前半の5点が重かった。金刃は正面を向いて戦える投手だけど、今日は斜に構えてしまった」と振り返るが、後の祭り。終盤に打線が5点を奪って追い上げたが、7点差は最後まで届かなかった。

 やはり荷が重かった。金刃は序盤から4四球と制球を乱し崩れた。中4日を苦手にしているグライシンガーだが、先発可能だっただけに悔やまれる。今季、中4日の先発で1勝2敗、防御率5・71。不安な数字が残るものの、逆転優勝の夢をつなぐ首位阪神との3連戦。実績のある投手を先発させた方が納得もできた。

 金刃の配球にも疑問符がついた。調子が悪かったとはいえ、内角球は抜け球を入れても71球中15球。尾花投手コーチは「あれだけボールが先行すれば内角は投げられない」と話すが、横の揺さぶりで勝負しなければいけない左腕だけに、内角を突かなければ抑えようがなかった。

 前日28日、金刃は上原の先発復帰を隠すため、自分の練習はできなかった。チーム方針とはいえ、2年目の左腕は過酷の条件で大一番を迎えていた。4連勝と勢いに乗って乗り込んできた甲子園だが、悔いが残る黒星になった。【小島信行】