内海8回1失点10勝目3年連続2ケタ勝利
<巨人9-1阪神>◇20日◇東京ドーム
阪神との首位決戦第2ラウンドで先発した巨人内海哲也投手(26)は8回1失点、今季最多の124球の力投で10勝目を挙げた。1、2回と1死満塁のピンチを招いたが、1失点で踏ん張った。巨人で3年連続の2ケタ勝利を挙げた左腕投手は79年の新浦以来。
内海は初回、大一番の立ち上がりで力んだ。金本に死球を与え1死満塁のピンチ。だが続く5番鳥谷を一邪飛、関本をチェンジアップで空振り三振。いきなりのピンチを何とか突破しグラブをたたいた。
2回は一塁手の李の好守に救われた。再び1死満塁のピンチ。平野の一、二塁間を抜けそうなゴロを李がダイビングでクラブに当て(記録は二ゴロ)打球を止めた。「守って、打ってもらって。野手の方に感謝です」と頭を下げた。序盤の絶体絶命のピンチを1失点で踏ん張って、3回から立ち直った。巨人左腕投手では、79年の新浦以来となる3年連続2ケタ勝利に到達した。
8月26日横浜戦で9勝目を挙げて以来、勝てない登板が続いた。家に帰ると妻聡子さんが、好物の煮物をつくり迎えてくれた。「今あるのは彼女のおかげ」と内助の功を強調した。3年連続2ケタ勝利には、「(05年に)4勝9敗と結果が出なかったのに、(26試合も)投げさせてもらったことが(成長できた)要因」と、3年前にさかのぼり感謝した。
入団2年目の05年。まだ1軍半の実力だった内海は、ジャイアンツ球場で小谷2軍投手コーチに指導を受けた。人の体は背骨を中心に左右対称で、投球に限らずすべての動作は左右が連動している。シンプルな原則を教わった。「右手を鍛えることが大切」と左ききの内海は言う。登板当日でも左右の手にダンベルを持ち強化する。「グラブを目の下にスッと上げることができる日はうまくいく」。左腕の飛躍は右手のリードが原動力だった。
疲労があり、15日横浜戦前に左足に違和感を覚えた。それでも痛み止めの注射を打って、大事な先発マウンドに立った。「もっと厳しい戦いがあるから。まだまだ」。タフな精神力も同時に蓄えてきた。お立ち台の「絶対優勝します」の絶叫も、内海が言うと説得力があった。
原監督は2度目の監督就任から内海を先発ローテで回し続けている。大きく育てたい方針から、厳しい態度で接することが多い。だが節目の勝利を阪神相手に決めたこの日は別。「本当に大きい1勝。よく1点で抑えた」と、頼もしそうだった。【宮下敬至】
[2008年9月21日9時53分 紙面から]
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