中日森野将彦内野手(30)は9月30日、12年目で取得したFA権を行使しないことを明言した。今オフから国内移籍の取得期間が8年に短縮され、北京五輪期間中の8月14日に「国内FA権」を取得。ここまで熟考を重ね、レギュラーシーズン終了前に結論を出した。「行使しません。中日が好きというのが1番強い。レギュラーをつかんでチームをこれから担っていくという気持ちもある」と“生涯中日”の考えを示した。

 来季「9年」の資格を満たせばメジャー移籍も可能な“フルFA”となるが、米球界入りの可能性も完全否定。「メジャーには僕自身が興味を持っていない。だからそれもないでしょう」と話した。

 森野は今季、左手第3中手骨骨折、左ふくらはぎ肉離れに泣かされたが、そのたびに驚異的な回復力で戦列に戻り、内外野をこなすスラッガーとしてチームを支えてきた。北京五輪にも出場。9月24日からはプロ初の4番にすわり、ここまで打率3割2分9厘、18本塁打、57打点の成績を残している。権利を行使すればFA市場の目玉となっていた。