日本ハムが大一番で、奇襲をかけることが濃厚になった。今季わずか3勝と不振だった藤井秀悟投手(31)を、オリックスとのクライマックスシリーズ(CS)第1ステージ(11日開幕、京セラドーム大阪)で先発起用する可能性が出てきた。今季2戦に先発して1敗したが防御率2・40。先発陣の中ではダルビッシュを含めても最も防御率は低く、相性とチーム事情を考慮。大舞台での経験と実績を買い、12日の第2戦を任されることになりそうだ。

 下克上の成就へ向け、勝負手を準備した。ダルビッシュで必勝態勢の第1戦に続く一戦を、01年にヤクルト日本一に貢献した左腕に託すことになりそうだ。5日、千葉・鎌ケ谷での紅白戦に紅組で先発。2回を4安打1失点と不安は残したが、梨田監督は絶賛した。「悪くなかったよ。ここ1カ月くらい、ずっと(状態が)いい」と、調整登板を分析した。

 この日、先発として試運転をしたことで第2戦まで登板間隔は中6日、シーズン中のルーティンを崩さずに臨める。また藤井が先発ローテーションに入れば、同じ左腕候補の武田勝のブルペン待機が可能。中継ぎ経験があり、ルーキー宮西だけの手薄な中継ぎ左腕が2枚そろう。ローズ、後藤、日高と左の好打者が多いオリックス打線対策のバリエーションが増える利点がある。

 移籍1年目の今季は3勝8敗と白星に恵まれなかったが、防御率は3・25。2軍での再調整などで立て直し、シーズン終盤は好調を維持し、公式戦を終えた。01年の近鉄との日本シリーズ登板経験もあり、吉井投手コーチも「大舞台には強い」と買うハートの強さは、短期決戦向きだ。エースナンバー「18」を託したサウスポーに、大役が巡ってくることになりそうだ。