巨人マーク・クルーン投手(35)が、8日の阪神戦(東京ドーム)へ向けシーズン中としては異例の投げ込みを行った。川崎市のジャイアンツ球場ブルペンで75球、打者を左右の打席に立たせ、フォームをチェックした。制球に苦しむ登板が続き、自身も「スランプ」と認める守護神。必死の突貫工事で立て直し、原監督が「特別な日にしたい」と意気込む大一番に臨む。

 巨人のクローザーとしての責任感だった。決戦を前に軽めの調整に終始する選手が多い中、ブルペンで全力投球。打者も立たせ阪神打線をイメージした。課題の制球も最後は安定。「スランプは脱した。こういう戦いをするために、キャンプから練習してきたんだ。自分ができる最善の準備をし、結果は天に任せるさ」。頼もしいセリフで締めくくった。

 巨人にも、そして原監督にとっても「10・8」は重い意味をもつ1日だ。中日との同率対決を制しリーグVを決めた94年。通算382号本塁打を放ち、自身の引退試合に花を添えたのは95年。そして08年。最大13ゲーム差をひっくり返し、リーグ連覇をたぐり寄せる伝説の一戦にする。

 練習前は「この4日間を、ジャイアンツの4日間にしよう」と選手に語りかけた。「特別な日にしたい。選手にムチを入れる、というよりもこっちが手綱を抑えることを考えている」。やるべき準備は終えた。後は不動心で戦い、勝ち、虎に引導を渡すだけだ。【宮下敬至】