<パCS第1ステージ:オリックス2-7日本ハム>◇第2戦◇12日◇京セラドーム大阪

 オリックスが連敗で終戦を迎えた。日本ハムに王手をかけられて臨んだクライマックスシリーズ(CS)第2戦(京セラドーム大阪)だったが、守りや走塁でミスを連発。15勝をあげたチーム勝ち頭の小松聖投手(26)も足を引っ張られ、6回3失点の痛い敗戦となった。大石大二郎監督(49)も「やり切ったというのは全然ない」と悔しさをにじませたが、8年連続Bクラスから脱却した選手たちの頑張りをねぎらい、来季へ気持ちを切り替えた。日本ハムは西武と対戦する17日からの第2ステージへ進出した。

 投げきるつもりだった。6回裏の攻撃中。小松は7回表のマウンドに上がる準備のキャッチボールを一塁側ベンチ前でしていた。だが大石監督が球審へ交代を告げるのが目に映る。悔しさをかみしめ、かぶっていた帽子をわしづかみにして振り下ろした。6回3失点。9連勝でシーズンを終えたが、最後は忘れられない終戦の黒星だった。

 無念さがほとばしる。「粘って投げることはできたと思いますが、短期決戦で粘るだけでは意味がない。先制点を取られてしまいましたし、毎回のようにピンチを招いて野手のリズムを作ることができなかった。申し訳ない。本当に悔しい。来年リベンジしたい」。2回の2失点は打ち取った当たりが、二塁手一輝の前で落ちた。5回の1失点は野手のエラー。それでも自分を責めた。

 大石監督は責任をすべてかぶった。敗戦後も選手たちの先頭に立ち、ファンへあいさつ。ロッカー裏では「ファンの方に勝つところを見せられず申し訳なかった」と謝罪し、小松には「彼なりに本当によく頑張った」と目を細めた。チーム最多の15勝右腕を初戦ではなく、2戦目に持ってきたが「ボクは全然悔いはない。納得してます」と決断に後悔はなかった。

 課題は山積だ。短期決戦で守備が乱れたことには「織り込み済みだし、使った方が悪いですね」と選手を責めない。CSの雰囲気に慣れている日本ハムとの差には「見ての通りです」と振り返った。経験のなさは顕著だった。

 会見後のミーティングで大石監督は選手の前で「落ち込んでいる暇はない。来季の戦いは始まっているぞ」と声をあげた。パウエル問題、主力の長期故障離脱、コリンズ前監督辞任と、数々の暗い現実を乗り越え、8年連続Bクラスを脱却した。そして短期決戦の怖さを知らされた。喜怒哀楽の大波を越え、来季はもっと強くなる。【今井貴久】