右肩リハビリ中のソフトバンク斉藤和巳投手(30)が28日、「引退覚悟」の慎重調整を打ち出した。今年1月の手術から約1年を費やし強いキャッチボールをするまで回復。今後のステップについて「野球人生のため(リハビリは)我慢しながら。次(球団に)迷惑をかけたら覚悟を考えないといけない可能性がある」と話し、次に大きな故障をした場合は現役続行にピリオドを打つことも想定していると明かした。
98年と合わせ右肩は2度手術を受けた。斉藤は3度目はないと背水の陣を覚悟したようだ。だからこそ調整ペースは慎重に徹する。回復具合を知る指標の1つであるブルペン投球。斉藤は当初11月中旬の再開を目安にしたが、無理をせず延期した。この日は「年内には(入りたい)と思っているけど、慎重にやりたいし、入れなくてもいい」と“越年”でも構わない姿勢をみせた。
チーム最多79勝。エースと呼ばれ、選手会長も務める立場にありながら、今季は登板ゼロ。最下位に沈んだチームと別行動で、薄紙を1枚ずつ重ねるようなリハビリを続けた。その毎日を「我慢、我慢の連続」と振り返り、27日の選手会納会でアルコールを浴びても「ストレス発散の『は』の字にもなりません」と正直だった。
29日からは契約更改交渉がスタート。斉藤は「自分は何も言うことはない。ただ投げたい」と条件度外視で、試合復帰だけを望んだ。この日熊本県内で開催された選手会ゴルフはラウンドせず、表彰式だけ出席。選手全員が集まる年内最後の場でプレゼンターとして動き回った。最後にマイクを握り「来年、元気な姿で会いましょう」とあいさつ。退路を断つ覚悟すらにじませ、来季に向けたリハビリのため福岡へと戻った。【押谷謙爾】




