“パニック”交じりの都内イベントデビューを飾った。日本ハムのダルビッシュ有投手(22)が6日、新宿でトークショーを行った。北海道などではこれまでもイベントを行ってきたが、東京でトークショーをするのは初めて。用意された座席100席に対し、倍近くとなる約200人が詰めかけた。

 買い物客でにぎわうデパート入り口の特設ステージが一瞬騒然となった。「カメラやめてください」、「そこのお父さん、撮影やめてください!」。近くのエスカレーターでカメラを構えるファンに、スタッフの怒号が響いた。イベント中、ステージの写真撮影は禁止されていた。座席につくファンには事前に通告されていたが、通りがかりのファンは知るはずもなく、次から次へとレンズを向ける。そのたびにスタッフが大声を上げた。

 高い知名度とハンサムなマスクゆえのハプニングだったが、そんな騒然とした雰囲気にも、ダルビッシュはマウンド上同様冷静だった。午前5時半から待っていたファンがいると聞くと「ここ(ステージ)にちょっといるだけでも寒いのに、ありがとうございます」と頭を下げ「クライマックスシリーズを終わってからはずっとウエートをしています。そろそろランニングも入れていきたい。(来季も)しっかり1年ケガしないようにケアしていけば、いいシーズンになると思っています」と現状報告&決意表明。わずか20分のイベントを終えると、混乱回避のために舞台裏へ横づけされたタクシーに乗り込み、さっそうと帰路へとついた。【本間翼】