「さ~ん」をかけて勝負や!

 阪神高浜卓也外野手(19)と日本ハム中田翔内野手(19)の07年ドラ1コンビが、今季「タイマン勝負」を行うことが8日、決まった。先に1軍でホームランを打つことを競い、敗者は勝者の名前を「さん」付けで呼ぶ“屈辱”を味わうことになった。ともに期待されながら1年目はケガに苦しんだ2人だけに、大事な今季へのモチベーションとなる。

 勝負の1年を迎えた高浜は、同時に負けられない戦いをスタートさせた。相手は怪物、日本ハム中田。賞品は“物”ではなく“プライド”だった。「先に1軍で本塁打を打つ」が勝負の内容。負ければ、相手を「さん」付けで呼ばなければならないことを決めた。高浜は「中田」。そして中田からは「オマエ」と呼ばれている。高浜は真顔で言った。「『中田さん』か。呼びたくない…」。

 2人は高校時代からのメール友達で、プロ入り後も悩みを相談しあう仲。昨シーズン中も高浜が右ひざ痛、中田が左手首骨折で悩んでいたころ、メールで励まし合ったという。

 高浜

 来年は2人とも1軍戦に出て話題になれたらいいな。

 中田

 約束な。早く1軍に上がってスターになろうぜ。

 だが一方で浅からぬ因縁も残る。06年夏、ともに2年生ながら主軸で迎えた甲子園で、高浜の横浜高と中田の大阪桐蔭高が1回戦から激突。中田が推定140メートルのバックスクリーン弾を放ち、大阪桐蔭に軍配が上がった。07年高校生ドラフトでも、阪神が1巡目指名したのは中田。高浜は“外れ1巡目”で入団した経緯がある。今回の対決内容はスラッガー中田に有利だが、2連敗中の高浜も負けるつもりはない。中田の「あいつに負ける気はしませんよ」という言葉を伝え聞き大笑い。「絶対に打ちます!」と気合を入れた。

 1年目の昨季は両足スネ痛、右ひざ痛でシーズンを棒に振り、2軍戦にも出場できなかった。秋季キャンプも不参加で、大きく出遅れた状態。「ずっと打っています。キャンプ初日に他の人より仕上がりが良くないとアピールできない。だから休めない」。12月21日から年末年始は佐賀で無休トレ。7日から母校で汗を流し、この日も室内フリー打撃など約3時間のメニューをこなした。

 今季は遊撃手から外野手に転向予定。打撃フォーム改造にも取り組む。「内角を差し込まれないように始動を早く、足を早く上げています。軽い1本足打法みたいな感じで」。がむしゃらにレベルアップをはかる。当初は「1年やっていないのは大きい。少しでも1軍に上がって経験できれば」と控えめだったが、同期生ライバルとの対決が決定。新たなモチベーションを手に入れ、目がギラついている。【佐井陽介】

 [2009年1月9日11時9分

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