中日和田一浩外野手(36)が新しい打撃フォームのベースを固めた。第2クール初日の10日、昨年より動きをシンプルにした打ち方への手ごたえを口にした。今後は実戦で調整しながら完成型を目指す。移籍1年目の昨年は打率3割2厘、74打点、16本塁打の成績を残したが、いずれにも不満足。今季の4番候補は、大胆な打撃改造でレベルアップを図る。

 昨年とは明らかに違う打ち方だ。オープンスタンスの開き具合を抑え、スクエアに近い構え。左足を上げてタイミングをとるのは同じだが、昨年より腰を落とし、左足の上げ方も控えめだ。キーフレーズは「シンプルに打つ」。フリー打撃で快音を飛ばした和田は「これがベースになる。あとは実戦でどうなるか」と話した。

 自らを追い込み、打撃改造に取り組んでいる。昨年打率3割2厘、16本塁打、74打点の成績を残したが納得していない。「ボクの給料(推定年俸2億8000万円)でこの成績ではだめでしょう。自分の最高成績を超えるつもりでやっています」。打撃3部門の自己最高は本塁打が02年の33本、打点は06年の95打点、打率は03年の3割4分6厘。すべてを更新するため、過去の打撃フォームと決別。第1クールから試行錯誤を続けてきた。

 今後は紅白戦、練習試合、そしてオープン戦を通して新フォームを固めていく。ベースの打ち方を基本に、修正点が見つかれば手を加えていく構えだ。「ひと言で言えないくらいチェックポイントがある。早く修正点を見つけるためにも、どんどん実戦に出てきたい」と話した。

 ポスト・ウッズの4番候補。落合監督はキャンプ前「ブランコの4番?

 それはない。あとはみんなで競争すればいいじゃないか」と話している。森野らも候補だが、実績ナンバーワンの和田がはまれば丸く収まる。リーグ最下位の総得点535点に終わった打線を立て直すため、和田は変化を恐れない。【村野

 森】

 [2009年2月11日12時12分

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