<日本ハム6-5巨人>◇20日◇札幌ドーム
日本ハムが1発攻勢で、巨人との首位対決に2連勝した。4-4の6回、5番高橋信二内野手(29)が左翼へ勝ち越しソロ本塁打、続く代打ルイス・ヒメネス内野手(27)も右中間への特大アーチを放ち接戦を制した。初戦に続く2ケタの12安打を放ち、セ・リーグ首位を独走する相手に交流戦連勝スタートとなった。貯金を今季最多の11とし、2位楽天との2・5ゲーム差をキープした。
壮絶なシーソーゲーム。ミスの重さの反動を生かしたような、軽く乾いた快音が勝者を決めた。4-4の6回。先頭打者高橋がグライシンガーのチェンジアップを打ち砕いた。左翼席へ一直線の勝ち越しソロ。交流戦開幕連勝発進の決勝弾になった。続くヒメネスの代打、2者連続弾で沈めた。気落ちした直後、初球を狙い打った。「ホントにタマタマです。タマタマも続くと、発音が変わりそう」。高橋が下ネタ?
ともとられかねないジョークまでかます、会心の勝利だった。
伏線は、その直前だった。巨人の6回無死一、三塁、勝ち越しを覚悟したケース。2番手林が亀井、阿部と2者連続三振。その阿部の時、一塁走者の李が二盗を敢行した。捕手・鶴岡が冷静に刺し、三振ゲッツー。持ち前の堅守でリズムをつくっていた。「打ったことより、守り勝ち。野球の典型的な、流れがという試合」。継投成功、それを支えた好プレー。打線のリズムへとシンクロし、見えない勢いは一振りに宿った。
1点を追う5回も1死二、三塁で小笠原が三振した際に三塁走者・脇谷を、鶴岡がけん制で刺した。2つの三振併殺を完成させた。「どっちに転んでもおかしくない試合。生きた心地がしなかった」。梨田監督が分析した分岐点をミスなく乗り越え、耐えた先に、連勝への扉が開けた。大勝翌日に辛勝でつかんだ会心勝利で、貯金を今季最多11まで積み上げた。
スレッジ、この日は二岡が負傷交代するアクシデントを一丸ではねのけた。初昇格した中田に出番を与える余地がないほど選手交代、戦況判断とセオリーを貫き、勝ち切った。高橋は「調子をこいていると、足をすくわれる。図に乗らないで、右翼方向へ、これからも打っていきたい」と、ふんどしを締め直した。梨田監督は、こう笑い飛ばした。「今日はラッキーだった。運が良かった」。ハッピーな偶然を呼び込むだけの地味な“必然”のプレーの積み重ねが、派手な2連発で決着した巨倒へのプロローグだった。【高山通史】
[2009年5月21日9時57分
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