<阪神4-3日本ハム>◇16日◇京セラドーム大阪

 日本ハムが3-4で阪神に敗れ、ソフトバンクに首位に並ばれた。左太もも裏痛の稲葉篤紀外野手(36)が4試合ぶりにスタメンに復帰。第1打席で9号2ランを放ち、2点を先行したものの、先発武田勝が3回に突如崩れ、4失点で逆転された。ソフトバンクが中日に勝ったため、勝率はともに5割7分9厘。5月14日から単独首位を守ってきたが、ついに追いつかれた。

 むなしすぎる空砲が、失意の一夜に、追い打ちをかけた。日本ハム稲葉の復帰後の初打席アーチは、劇的な虎の連敗脱出ショーのスパイスになってしまった。2時間47分の淡泊、受け身の展開での黒星。ソフトバンクに並ばれ5月14日以来、守ってきた単独首位の座を共有することになってしまった。4戦ぶりスタメン復帰したチームリーダーの号砲での勢いは、終わってみればどこにもなかった。

 出だしから、嫌なムードが漂っていた。1回。先頭打者の田中の二塁打、糸井の二ゴロの進塁打で1死三塁の先制機を広げた。続く稲葉が右中間席で特大9号先制2ラン。この快音から今季、得意の集中打へとつながる予兆があった。高橋が左前打、スレッジが四球でたたみかけたが、小谷野が三併。阪神久保の立ち上がりを攻め切れず、息を吹き返すきっかけを与えてしまった。

 稲葉は自身が広げた白星の可能性がついえたことを、悔いた。「先制点を取れたというのはいいけれど、その後のゲッツーがね」。小谷野は、苦しむ久保の初球スライダーに手を出し、テンポに乗せた。前打者のスレッジが四球で、続く打者はストライクを取りにきて甘く入る、その初球を狙うのがセオリーの1つとされる。一気にたたみかける狙いで気持ちも入っていたのか、厳しい低めの変化球に反応してしまった。

 結果論だが、つなぐ意識があれば見逃すことができ、じっくりと好球を待てていたかもしれないシーンだった。3回には先頭打者の田中を含め2四球をもらいながら無得点と序盤で、久保をアシストしてしまった。ソフトバンクに追いつかれた、梨田監督の敗戦の弁が、今後へのカギを象徴していた。「相手は関係ない。うちは、うちの野球をやるだけ」。強力打線と言われるほど好調な今、ふんどしを締め直す材料が詰まった1敗だった。【高山通史】

 [2009年6月17日9時28分

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