<日本ハム2-3ソフトバンク>◇5日◇函館

 ソフトバンク松中信彦外野手(35)の一振りが、場内アナウンスに従わないハムファンを一瞬で沈黙させた。1点を先制した直後の3回1死一塁、スウィーニーの甘いチェンジアップを「完ぺきだった」というスイングで右翼芝生席へ運び去った。ハム名物の稲葉ジャンプを再三、禁止するアナウンスが流れていたが、相手ファンの多くが無視。ならばとばかりに実力行使に出た格好だ。結局、1点差ゲームとなり、この12号2ランが決勝点となった。

 「いいところで出たので良かった。来た球を素直にいい感じで打てました」。通算23球場目での一撃は昨年4月2日以来の単独首位をもたらした。開幕直後を除けば、07年8月7日以来、698日(約1年11カ月)ぶりになる。函館に乗り込んで、日本ハムとの首位攻防戦に連勝し貯金は今季最多13。けん引役の松中は「でも交流戦でチームに迷惑をかけた」と控えめ。チームが交流戦連覇する陰で左ひじ痛に苦しみ、DH制のない後半8試合は先発を外れた。待っていたリーグ戦再開後の7試合で3発と盛り返してきた。

 秋山監督は「(松中は)完ぺきなホームランだった。打線がみんな調子いいよ」と勢いを感じている。69試合目で40勝。60試合台での40勝到達は過去4度あり、すべてリーグ1位でフィニッシュしている。6年ぶり日本一へ吉兆だ。ただし松中は「勝負はまだ先。去年はここからズルズルと行ったので」と唇を引き締めた。交流戦Vからリーグ最下位になった昨年の悲劇があるからチームに慢心はない。4番打者がその象徴だ。【押谷謙爾】

 [2009年7月6日9時21分

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