<巨人2-0横浜>◇9日◇東京ドーム
オビちゃん、すごいぞ、2連勝だ。巨人の「不思議ちゃん」ことウィルフィン・オビスポ投手(24)が7回1/3を投げ、4安打無失点6奪三振で2勝目を挙げた。初先発した2日の広島戦(東京ドーム)に続く快投で、チームは再び貯金が「20」。巨人の外国人投手はゴンザレス、グライシンガーに加え、守護神クルーンも復帰間近。オビスポの今後の起用法が注目される。首脳陣にはうれしい悩みだ。
2度目のお立ち台は「オビスポ劇場」だった。興奮を抑えきれず、日本語を連発し隣の脇谷を、抱えた人形で小突いた。最後はアナウンサーからマイクを強奪。「豊田さん、オーマイフレンド」と絶叫した。「次のお立ち台で言うって、豊田さんと約束していたんだ」。屈託ない笑顔で、東京ドームを笑いに包んだ。
もがいた先に光があった。昨年の8月。2軍の守護神として結果を残したが、1軍昇格は届かなかった。さすがに気持ちが切れかかっていた。練習途中、助けを求めるように小谷投手コーチの元へ駆け寄った。
オビスポ
小谷コーチ、僕はこのチームでチャンスがありますか?
どうすれば1軍にいけますか。
小谷コーチはたった一言だけ返した。「プラクティス(練習)」。恩師の言葉に我に返った。
集中力の切れやすいオビスポのために、小谷コーチが自らノックバットを握ることもあった。小谷コーチは「彼は本当に野球が好きなんです。ボールを追い掛けさせれば、日が暮れるまでやってますよ」と話す。特性を見極めて下半身強化、投手としての技量を高めた。
成果を示すプレーがあった。6回無死二塁、投前のバントに猛チャージし素早く三塁へ送球。間一髪走者を刺した。見事なフィールディングだった。「うまくできたと思う。今まで練習していたから」と胸を張った。
ベンチ入りできる外国人枠は4つ。日本人選手扱いのラミレスを除いても、投手だけで占めることはできず、ゴンザレス、グライシンガー、クルーンと3枠を争う。この日の登板は、今後を占う上で重要な1戦だった。実は登板前夜、風呂場で一緒になった育成選手の籾山に悩める胸中を明かした。「オレはクルーンとチェンジか?」と漏らした。籾山が「次の登板(次第)だよ」と激励すると「神様、お願いします」と祈った。7回1/3を無失点。1軍残留切符を引き寄せる快投だった。
原監督は「クルーンはもう少しかかりそうだし、もう1回(先発が)あるんじゃないかな」と次回登板を示唆した。オビスポの安定感は首位を快走するチームの中でも際立っている。【久保賢吾】
[2009年7月10日8時0分
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