<楽天3-2西武>◇1日◇Kスタ宮城

 動けなかった。最悪の結末に、西武涌井秀章投手(23)はぼうぜんと立ち尽くした。9回1死から憲史、リンデンの適時打を許しサヨナラ負け。試合後は厳しい表情で、どんな質問にも口を開かなかった。3位楽天に4ゲーム差に離され、クライマックスシリーズ圏内から大きく後退。これまでは負け試合でも対応してきただけに、ショックの大きさを物語っていた。

 今季ワースト8四球の苦しいマウンドでも、なんとか粘って1失点で迎えた9回。自らのミスでピンチを招いた。先頭打者草野のゴロを、捕球ミスして内野安打にした。渡辺監督は「最後にスキが出た。涌井の守備力があれば普通にとれた」と指摘した。1死二塁で、代打憲史の同点打は初球のカーブ。制球が定まらず、悪いなりにも活路を見いだしたのがカーブだっただけに、銀仁朗捕手は「狙われたのかな…」と声を絞り出した。流れに逆らえず、最後はリンデンにスライダーをはじき返された。

 好投が報われない。球宴前まで12勝したが、後半戦は5試合で1勝だけ。うち4試合で9回まで投げ、防御率2・14でも、味方打線の得点は1、1、1、2、2。いつも少ない点差で我慢する展開ばかりで、集中力を持続し続けるのは難しいはずだ。3連戦の初戦で相手エース級が多いとはいえ、援護も少なく、渡辺監督は「1-0か2-1で勝つしかない試合だった」と力なく言った。頼みのエースでも勝てず、昨季王者がいよいよ追い込まれた。【柴田猛夫】

 [2009年9月2日9時4分

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