<中日2-5横浜>◇18日◇ナゴヤドーム

 奇跡の逆転優勝を狙う落合中日が土俵際ぎりぎりに追い込まれた。1-5と4点を追う8回、和田のタイムリーで1点を返すと代打立浪が執念のヒットでつないで1死満塁。このゲーム最大の見せ場が訪れたが、プロ2度目スタメン出場の中川が投ゴロ併殺にたおれて万事休す。打線も苦手左腕ランドルフに7回まで1点に抑えられて完敗。首位巨人との差は再び7ゲームに開いた。

 「残り少ないので全部打つ、全部勝つつもりでいきたい」。試合後、立浪が厳しい表情で言った。落合博満監督(55)も選手、スタッフに「今年は優勝する」とネバーギブアップ宣言をしている。直接対決が6試合残っているだけに最低でも21日からの巨人3連戦(東京ドーム)までに6ゲーム差以内にすれば奇跡を口にする資格はある。ただ、それももう後がない状況となった。

 9連戦の4試合目、広島からの移動ゲームとなったこの日は谷繁の代わりに前田を今季初スタメンマスク、中堅英智の代わりに6年目の中川をスタメン出場させた。9回には内野手の岩崎達に初めて外野を守らせた。若手起用の理由を問われた落合監督は「中のことは聞こうとするな」と多くを語らなかった。あきらめずに戦う中で10月中旬のクライマックスシリーズへのテストも着々と進めなければならない。もう負けられない残り15試合、オレ流指揮官の頭脳がフル回転する時だ。【鈴木忠平】

 [2009年9月19日12時7分

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