<巨人2-0中日>◇22日◇東京ドーム

 今季8度目の0封負け。立ちはだかったのはまたも助っ人右腕ゴンザレスだった。7回までわずか2安打。二塁すら踏めない完敗。これで今季5戦して0勝4敗、対戦打率は1割8分1厘。優勝はほぼ絶望というところまで追い込まれたが、先にはCSが待つ。オレ竜打線にとって「ゴンザレス対策」が急務となった。

 「いつもと違う配球?

 今はそこまで考えられない。歯がゆさばかりで…。何とかできそうで、できない。毎回、考えていくんですけど、毎回同じ結果になる」。帰りのバスへと続く東京ドームの通路。リーグ打点王の森野は怒りを抑えることができなかった。またもな当たりが出ず天敵相手に2打数無安打、1四球。冷静ではいられるはずがなかった。打者の手元で動く直球に加え、種類の違うスライダー、そしてチェンジアップを抜群の制球力で操る。ほとんどの打者がタイミングを外され、詰まり、泳がされた。21個のアウトのうち1本も外野に飛ばせなかった。打線の“ゴンザレス・アレルギー”は重症だ。

 では、突破口はないのか?

 和田が言った。「もっと自分から仕掛けいかないと。甘い球を見逃している」。石嶺打撃コーチも同様の指摘をした。「打てるボールを積極的に打たないと」。この日は7回をわずか82球で投げ切られた。四球を誘えないなら好球必打で相手のテンポを止めるしかない。リーグ戦では次のナゴヤドーム3連戦(28日~)で最後の対戦をする可能性がある。1戦必勝のCSへ向け、天敵を天敵のままにしておくわけにはいかない。【鈴木忠平】

 [2009年9月23日10時50分

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