<ヤクルト7-1阪神>◇28日◇神宮

 センターへの打球は、フェンスの手前で失速した。行方を見届けると、阪神金本知憲外野手(41)の表情は険しくなった。3回表2死一、二塁。初回に続き、先制のチャンスを主砲が2度も逸した。敵地で迎えた正念場の3連戦。先手の重要性は誰よりも知っていたはずだ。だから自分を責めるような顔つきになった。和田打撃コーチは「1本ほしいな。タイミングが合っていない訳じゃないが、本人の中で感覚がズレているのかもしれない」とため息まじりに話した。これで移籍後、ワーストタイとなる24打席連続ノーヒット。突然の大ブレーキはあまりにも痛かった。

 主砲の不振はチームに重くのしかかった。ヤクルト高木に対し、初回から4イニング続けて、走者を出したが、本塁までかえせない。フォーク、カーブを多投する投球スタイルに、打線の気合は空回りした。和田コーチは「ウチが好きなタイプの投手なんだけど、配球を1、2、3巡目でそれぞれ変えられた。先手を取られた」と振り返る。前夜は中日から13安打で8得点を奪ったが、この日はさっぱり。勢いに乗れないのは、今季の特徴だ。好調だった新井も無安打で、クリーンアップの快音は鳥谷の1本だけ。3位の座が遠のくのも無理はない。

 [2009年9月29日11時1分

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