<阪神5-0中日>◇4日◇甲子園

 2位からの「逆転日本一」を目指す落合竜に、高い壁が見えてきた。阪神との最終戦で、天敵岩田に7回2安打0封。岩田には8月12日の対戦(京セラドーム大阪)で7回に1点取ってから、これで25イニング連続無得点となった。対戦防御率は1・42となり、今季4勝目を献上。通算成績も1勝7敗だ。クライマックスシリーズ(CS)第1ステージで対戦する可能性がある中、攻略の手ごたえをつかめなかった。

 変幻自在の投球に、またやられた。曲がりの違うスライダー、カットボールに加え、真っすぐが速い上にフォークもあるため、的を絞りきれない。森野、英智が1安打を放ったが、いずれも散発で得点につなげられない。5番和田は2三振を含む3打数0安打で「次あたることがあれば何とかします」と唇をかんだ。主砲ブランコも無安打に封じられ、怒りの表情で迎えのバスに乗り込んだ。

 何度もミーティングで話し合ってきた対策法を、もう1度練り直す必要がある。石嶺打撃コーチは「攻略の糸口?

 ないね。攻め方も変わってきている。技術的なものは(中日の)レギュラー陣は持っているから、CSはおのおのが考えてくれるでしょう」と険しい表情。井端は「ボクとしては嫌な感じはそうはないです。多少ボールは動くけど」と雪辱を誓った。

 落合竜のCS第1ステージの相手が阪神となった場合、必ず立ちふさがるのが「岩田の壁」。越えない限り、第2ステージ進出に黄信号がともる。【村野森】

 [2009年10月5日11時40分

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